鉄道模型製作の勘所

水面作成素材セットを使って山間部を流れる川や滝を再現する鉄道模型の楽しみ方とは

ジオラマ

自然豊かな風景を背景として電車の走行をリアルに再現する鉄道模型の作品が多く作られています。地面・樹木・畑などを再現するのはさほど困難ではありませんが、川や滝など水の自然な流れを再現することは難しいと言えるでしょう。本物らしく見える水流を再現するには、水面作成素材セットの利用が欠かせません。水面作成素材セットには、波頭表現用のブレンデッドファイバー ・水表現用のグロスポリマーメディウム・波表現用のジェルメディウムがパックされています。

これが、川や滝の表面をリアルに表現するために必要なアイテムなのです。このほか、アクリル絵の具・川辺の岩石・川底の小石も水面作成素材セットの付録として付いています。まず、ベースの枠内に、山間部の落差がある滝を再現するための崖をスチレンボードで作りましょう。崖の下は、滝つぼと川底の部分を作るために濃い青色のアクリル絵の具で塗ります。アクリル絵の具は水溶性なので乾かないうちは塗り直しも可能ですが、いったん乾くと耐水効果が強くなり、もはや塗り直すことはできません。川底の浅い部分を薄い水色で塗ると、浅深の差が出て立体感を味わえます。

次に、川岸や川の途中に岩を置いてボンドで接着します。岩の一部を黒く塗ると、水で塗れた感じが出て、リアリティが増すでしょう。その後に、川底へグロスポリマーメディウムを流し込みます。気泡が混じったら爪楊枝や針などで潰しておきます。そのまま一日置いて乾燥すれば白濁部分も透明に変わりリアルな水面が完成するでしょう。固まったグロスポリマーメディウムの上にジェルメディウムを流して波を作り、ブレンデットファイバーで波頭を立てたら川の流れを再現できます。

最後に、ベースを縦にして滝の流れる面を水平にし、川と同じ要領で滝を再現していきます。滝つぼに近い部分のグロスポリマーメディウムは気泡が残っていた方がリアリティがあるでしょう。ブレンデットファイバーで作る波頭を多くし、白く塗って泡立った感じを出すと、滝らしくなります。滝つぼに落ちるしぶきや水煙を再現するには、ジェルメディウムが欠かせません。このように、水面作成素材セットを上手く使えば、リアルな川と滝を再現できるのです。水面作成素材セットを使い、山間部で滝を背景にして川を渡る鉄道模型を作ってみましょう。